甘平(愛媛)
- 品 名
- 甘平(かんぺい)
- 品種名
- 甘平(かんぺい)
- 産 地
- 愛媛県 西宇和地区
- 入荷時期
- 2月下旬~3月中旬
- 最盛期
- 3月上旬
担当者からのコメント
とくに自然環境に恵まれた愛媛県は30種を超える栽培品種、生産量、品質どれをとっても日本一のかんきつ産地でしょう。その西宇和地区より出来立てホヤホヤの新品種「甘平(かんぺい)」をご紹介しましょう。
西宇和地区は愛媛県の西南部に位置し、九州に突出した45kmの長さを有する日本一の佐田岬半島とその基部の八幡浜市・伊方町・西予市三瓶町の2市1町からなり、東部は大洲市、南部は西予市に隣接し、宇和海と瀬戸内海に囲まれた海岸部は典型的なリアス式海岸が続きます。地形は起伏の多い傾斜地が連なり、平野部は極めて少なく、土質は結晶片岩を母岩とする壌土・砂壌土が大部分を占めるほか、日照量が多く、年間平均気温は約17度・年間降水量 1,540mmと自然条件に恵まれ、かんきつ栽培に適した環境となっています。
甘平は愛媛県立果樹研究センターで「西之香(にしのかおり)清見×トロビタオレンジ」に「不知火(しらぬい)清見×ポンカン」を交配し生まれた柑橘で、2007年に品種登録されたばかり。とはいっても1991年より10年以上の歳月を掛けて選抜・育成を重ねて栽培されました。
みかんより一回り大きく、扁平ながら豊満な果形が特徴で、果肉は甘くプリップリ、シャキッとした歯ざわりは今までの柑橘にはないユニークな食感です。また果皮はきわめて薄く、みかんのように手でむくことができ、じょうのう(袋)も薄く種もないのでそのまま美味しく召し上がれます。
柑橘王国・愛媛に存在感たっぷりの愛媛オリジナル品種「甘平」を是非ご賞味ください。この甘平はまちがいなく柑橘の歴史を塗り替える新時代のスーパースターとなることでしょう。
甘平の誕生秘話
近年、温暖化の影響で低糖度・大果のみかんができるようになってしまいました。そのために愛媛県立果樹研究センターが温暖化に対応できる柑橘で光センサー選果を使い「高糖均質果安定生産技術」によって作り出されたものが”甘平”なのです。また”せとか”もその一つです。
甘平の名の由来
甘平はその名のとおり、普通のかんきつ類より果形が扁平で種がなく、袋ごと食べられ糖度が高く(糖度13度~)とても甘いことから名づけられました。
栽培途中で果皮が裂けてしまう甘平!
夏場に果肉が大きく育つ時に、薄い果皮が耐えられず、裂果してしまうものが非常に多い為、生産量が極めて少ないのが現状で、商品として出回る量は全体の4~6割。
みかんやいよかんなどよく出回っている柑橘と比べるとまだまだ出始め、栽培が難しく愛媛県でも生産量はまだわずかなことから価格はやや高値となってしまうのはやむを得ないところかな…。
■販売担当者
果実第一部 部長
志賀 和典