あんぽ柿(福島)
- 品 名
- 干し柿
- 品種名
- あんぽ柿
- 産 地
- 福島県 JAふくしま未来 ほか
- 入荷時期
- 12月上旬~翌年3月上旬
- 最盛期
- 12月中旬~翌年1月
担当者からのコメント
福島県の特産品であるあんぽ柿は、東京電力福島第一原子力発電所事故の影響により、主産地である伊達地方において加工を自粛していましたが、その後加工再開モデル地区を設置し、安全な原料柿を使用して加工に取り組み、さらに製品については全量非破壊検査を実施し、安全な「あんぽ柿」の生産・出荷を再開しております。いよいよ当月からJAふくしま未来主力に冬の果実の代名詞「あんぽ柿」が出回ります。
福島県はあんぽ柿生産量が日本一で11月中旬頃になると農家の軒先に吊り下げられたアメ色の柿の風景をよく目にします。
JAふくしま未来では原料の柿である平核無かきと蜂屋かきをほぼ100%自家生産しており、皮をむいたあと連通し(連吊り)縄に一つづつ柿を縄の網目に編みこんでいき、干す前に硫黄燻蒸(殺菌や酸化防止に効果があり、あんぽ柿独特のやわらかく、綺麗なアメ色を引き出す方法)をした後、天日で30~50日自然乾燥させるのが一般的ですが、最近では火力乾燥や遠赤外線を利用した乾燥技術なども取り入れられ、品質の安定したものが出来るようになりました。
他産地のあんぽ柿は平核無かきが多いため、小玉で1月中旬までの出荷で終了してしまいますが、このJAで使用している原料の蜂屋かき(写真)は他産地ではあまり栽培していない柿で、大玉で半生でも甘く、12月から翌年3月まで同一品質で生産されますのでとくに長期販売が可能となっています。
太陽の恵みをたっぷり受けてできたあんぽ柿はたんぱく質、カルシウム、ビタミンAなどを多く含み、なかでも食物繊維が多く含まれており、最近健康食品としても注目されております。
寒冷のこの時期でないと味わえない冬の味覚、美味しい干し柿、福島産「あんぽ柿」をご賞味ください。またご贈答などにも是非ご利用ください。
あんぽ柿の名前の由来
皮をむいた柿を、天日に干すことから「天干柿(あまぼしがき)」と呼ばれ、それが明治時代に「あんぽ柿」と呼ばれるようになったと言い伝えられています。
また渋い柿を、干すことで甘くなることを意味する「甘干柿(あまぼしかき)」が転じて「あんぽ柿」となったとも言われていますが前述が有力説とされています。
あんぽ柿表面の白い粉はなーに?
乾燥によってあんぽ柿の表面につく白い粉の成分は果肉の糖液がしみ出て乾いた果糖とブドウ糖です。
砂糖のない昔、中国ではこの白い果粉が砂糖代わりにかき集められ「柿露」と呼ばれ、貴重品であったと言われています。
あんぽ柿の加工再開モデル地区とは?
あんぽ柿の主産地である伊達地方(伊達市、桑折町、国見町)では、原料柿を検査し、放射性セシウムの濃度が低い地区を加工再開モデル地区に設定しました。さらに収穫前には再度検査を実施し、安全な原料柿が生産される畑を決め、そこで生産された原料柿を使用して加工に取り組んでいます。
■販売担当者
常務取締役 果実部 営業本部長
草野 青史